昭和二十五年頃、当館の庭園で撮影された写真です。
後列左から二人目が斉藤茂吉、当時の女将と従業員との一枚。
したしきは うす紅の 合歓の花
むらがり匂ふ 旅のやどりに
斉藤茂吉
当時、庭園にあった合歓の木を詠んだ歌。
合歓は山地や川岸などに生え、初夏に枝先に花をつける。
今も三朝の近く波関峠周辺でも多く見られる。
この歌の直筆ほか、女将宛に届いた茂吉からの葉書は
今も大切に保管されている。
斉藤 茂吉(一八八二~一九五三)
歌人・医師。山形の生まれ
伊藤左千夫に師事、歌誌「アララギ」同人、
歌集「赤光」によりアララギ派の代表的歌人となる。
実相観入による写生説を唱えた。
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